社会福祉士 海外視察 スウェーデン イエンシェーピング編①
2015.05.15
首都ストックホルムから電車で3時間南下しスウェーデン第2の湖ベッテル湖の湖畔に位置するイエンシェーピング市に移動しました。
途中車窓からはまだ冬の名残で凍った小さな湖など自然の美しさが満喫できました。
3月12日(木)サムハル・イエンシェーピングを訪問しました。最初はどのように働いているかを紹介してもらい、その後実際に働いている企業「イケア」に行って、そこのリーダーや雇用されている労働者に会って話をする予定で午前中進めることになりました。
イエンシェーピングエリアのトップLotte Karissonn氏(女性)と企画部のFrida Axelsson氏(女性)2人からパワポを使っての説明を受けました。内容は以下の通りです。
サムハルは外部に従業員を派遣している。このセンター内で働く人はいない。イエンシェーピングセンターは南部エリアで1番大きい。このセンターに900名が所属して働いている。ハローワークから紹介されて障がいを持った人たちが来る。
〇サムハルでスキルアップする。・・・参加、可能性、人間として伸びていく。
◎1番大事なことは一般企業への就職(2014年1,122人が一般企業へ就職)
vision:すべての個人が世の中に貢献できること
内容:有意義なスキルアップできるものを提供。他の企業と競争条件でやる。
(国から補助金をもらって運営)
※協力企業
・IKEA ・Pdisen ・ELGIANTEN ・MAXI ・aDITRO
・BABYBJORN ・MAX
公的機関の掃除を受ける。企業の生産現場でも働いている。
〇すべての人間が同じ価値
〇すべての人間は能力がある
〇就労は世の中の発展につながる
プロセス
・雇用→個人の能力を調べる(マッチング)→外で働くことで人間が成長→目的に近づく
→サムハルを出る (実習経費はサムハルが負担)
◎サムハルの職種
・洗濯 ・窓拭き ・運転 ・掃除 ・建物管理 ・盲目の人のヘルプ ・レストランでの給仕 ・ケアアシスタント ・庭などの清掃 ・倉庫 ・外の向上で働く ・売店の店員 ・リフトなどの運転
〇障がいを持っている人の中からリーダーを必ずチームの中に入れる。
〇障がい者に対する指導者の育成
◎外部で働く場合、以下の3つができていないといけない。
・信頼 ・いつも注意深い ・いつも参加
→征服とサムハルの名札を付ける
多様な目的
年に1回大きなイベントを行う。
“道
を見せる”→顧客を招待(ストックホルムで)
・外で成功している例を紹介
・有名人も参加する(王室の王子など)
〈雇用条件〉
・ハローワークからの紹介で雇用契約
・12ヶ月だけの雇用契約(30歳以下)
・就労訓練3~12ヶ月
◎大切なことは→私はどんな可能性を持っているか、私は何をしたいか。
・2015年現在では福祉ケアサービスはない。
国営企業(役員は国の関係者)
Q:職員さんの給与はどこから出ているのか?
A:サムハルからもらっている。
Q:サムハルを経由しない就職はあるのか?
A:ある。
※雇用している会社へ補助金が出ている。ハローワークは外部の企業との連携がとれている。
※スウェーデンは27の県(全国でイエンシェーピングは3番目に大きい)
説明を受けた後、実際に働いている現場「イケア」を訪問した。
□イケアでの説明
ヴィーラさん:ドリフトリーダー(全体責任者)仕事は規則に従って、イケアでの作業分担などに責任を持つ。イケアとの契約は掃除、すべてをきれいにする。
すべての仕事の企画を担当。10人の従業員、8人が掃除、2人がクリーニングマシン。
仕事の時間 ・・・6:30~14:50(1日) 6:30~10:33(半日)
〇買い物カートの後片付けは別の4人がする。(昼12:39~20:15)
→イケアの要望に従っての勤務時間の設定
マリアさん(チームリーダーの説明)
身体障がい者、掃除の仕事を担当、勤務時間表を作ったりもしている。
マリアさんに質問した。
Q:マリアさんはここへ来る前は何をしていたのか。
A:工場の仕事と掃除の仕事をしていた。ハローワークを通してサムハルに就職。1か月実習し、その後就職。
Q:もしサムハルに来なかったら?
A:ハローワークからアクティビティの活動と半日の仕事を回された。
Q:現在は?
A:100%働いている。薬を飲みながら働いている。
Q:サムハルでの仕事は?
A:とても満足している。
Q:いつごろ一般企業への就職を目指すのか?
A:13年間慢性的な痛み。この先については医師やOTと相談して決めたい。急がない。
Q:チームリーダーになった感想?
A:とても楽しい。自分の責任感、自信がついた。ここへ来る前は一般企業で働いていたが痛みを伴っていた。チームリーダーになって新たな気持ちで頑張っている。