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社会福祉士 海外視察 スウェーデン イエンシェーピング編③

2015.05.22

3月13日(金)イエンシェーピング市が運営する福祉施設・職業訓練センターを訪問しました。

【1】  職業訓練センター 4つの部署に分かれている。訓練生は約50人、平均して1日25人位働くようにシフトを組んでいる。但し1日フルタイムで働く人は2人しかいない。精神障がいの方が対象。職業指導員6名が配置されている。(それぞれ専門性を持つ)現実の仕事に近い状態で訓練をする。

    機械部

外部から仕事をもらっている。8:00~15:30作業。

いくつかの工程にあえて分けている。

市が施設の機械類を整備。

狩猟の用具を製造し、北欧内で販売している。

 

    品質コントロール

ペンキ塗りのブラシや引き出しのノブなどの品質チェック

 

    大きな会社からの受託作業

(繁忙期や閑散期の差がある)

 

    芝刈り機・自転車リサイクルセンター

回収、修理、販売


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社会福祉局の責任者マリアさん 市が運営する職業訓練センターの前で




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→個人でそれぞれの希望に合わせて次のステップにつなげる。

◎労働コンサルタントと訓練センターの指導員が常に連携

 

【2】  リサイクルセンター 知的障がいの方が対象 個人宅や会社から家電を集めて修理、販売する。(基本的には解体する)17名の訓練生と指導員4名。

解体したものを分別する。→その部品を販売する。

・メタルは売れる

・銅はリサイクルで集める

※回収費用は自治体で負担

木製品の製造なども行っている。・・・口コミで売れるが大量に作れない。

 

【3】  市役所内カフェ このカフェで働くマフィヤさんから話を聞いた。

午前のおやつ作り+ランチ作り 勤務時間は8時から15時※月曜日は12:30~(午前中は機能訓練)、木曜日は学校へ行く。

バイキングの準備、エクストラオーダーもある。

スウェーデンでは9時から10時にワイーカと呼ばれるおやつタイムがある。

話しの途中で市役所内をマフィヤさんから案内してもらった。

毎月1回の議会は夜に開催。市長はいない。マフィヤさんは市役所のみなさんを全員よく知っている。1999年から市役所内にカフェを開業、マフィヤさんは9年間ここで働いている。マフィアさんはイベントなどの司会も行う。カフェは指導者1人に障がい者5人が働いている。カフェのレジには特別の機能がある。キッチンに入るには厳しいルールがある。カフェの近くに職員・訓練生専用の部屋がある。コミューンで3か所経営。県で1ヵ所経営。


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右から2人目がマフィアさん。右2人は自治体の職員

 

【4】  スーパー CITY GROSS

水曜日の6人が実習を受けている。5人しか責任を持てないが1人は特別支援学校から来ている。

品出しの仕事、月曜日にはタオル売場の清掃+片づけ

特売コーナー作りなど時々特別な作業もお願いしている。

何かすることがないときは仕事を探す

・倉庫内の仕事

・社員の朝食の準備

・ごみの分別

※予算の関係もありシフト制に

〇会社には国からの補助金、有意義な活動をさせるのが会社の使命

(実習生1時間当たりの金額は決まっている)

・ピクトグラム(黒と白を使った絵など)で工夫

スーパーで障がい者の方たちの担当 AGNETAさんから説明を受ける。

午後3時には全員が帰る。レクフさんは字が読めないので絵で説明している。

売れ残りの野菜などは農家にあげて家畜用の餌になる。

Q:現場の責任者は障がいについて学ぶのか?

A:AGNETAさんはアシスタントナースの資格を持っている。コミューン(自治体)が主催する講演会などに参加している。「1人ひとり何ができるか」スーパーの社員は全員で80人、2~3年間訓練を受け雇用につながった例がある。

 

◎会社にとって実習生に対して賃金を払わなくてよい。

精神疾患を持つ人たちが働くところ

※労働組合が拒否することもある。・・・仕事が取られる(大きな問題になっていない)

 

【5】  精神疾患の人たちの余暇支援・憩いの場 精神疾患者対象にコミューンが運営

絵を描いたり、縫製したり、ゆっくりとリハビリしたり、自分でやりたいことをする。

自分の願望。

毎週25名が利用している。(まちまちの時間で)5~7人ずつ別々に時間を決めて活動

音楽活動:この作業は“演奏しよう”精神疾患で来ている。音楽に興味あり。

初めは人前で歌えない。“何ができるかに注目”

かなり重度の方も通っている。

※ボーカルのアンドリューさんは前日訪問した「ドリームグループ」で働いている・

〇リカバリーコーディネーター:2010年からイエンシェーピングではリカバリーに力を入れてきた。1階の部屋で講演会を開催。同じ価値観で受ける。治療、サポート、本人しだいのリカバリー。職員・利用者混ざって学習会。今までは年に1回、今後は年2回開催したい。

〇グループわけして講習会を行っている。お互いに学び合って良くなっていく。

Q:どのようにしてここへ来るのか?→自治体の人から紹介されてくる。(手続きを必ずする)

・楽しいことをする

・悩み を持っている人が交流する

〇精神疾患が増えている。→ストレスが原因

 

 

社会福祉士 海外研修ブログ報告は今回で終了です。メモを転記した内容でしたので読みにくい部分も多々あったかと思います。私たちが日本で行っている障がい者の人達に対する就労支援が北欧3か国の取り組みと比較して少しも見劣りしないばかりか、進んでいる面を改めて実感しました。そのことを今後もいろんな機会で発信し、さらなるサービス向上に向けてのモデル作りに取り組んでいきます。また今後北欧を中心とした海外での事業展開を模索する中で人材の発掘と育成に力を注いでいきます。



2025年、4月。 新たな”仲間が。・”