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社会福祉士 海外視察 ノルウェー オスロ編①

2015.04.30

 3月5日(木)空路コペンハーゲンからノルウェー・オスロに移動しました。

コペンハーゲンは高い山がないのでほとんど雪は降らないそうですが、オスロ・ガーデモエン国際空港の周辺には雪が積もっていました。空港からオスロ中央駅までエアポート・エクスプレス・トレインという高速列車が運行されています。中央駅から10分位歩いたところに宿泊先ピーホテルズ・オスロがありました。現地通訳の真弓氏から市内公共交通1週間券を購入してほしい旨連絡があったので中央駅のインフォメーションセンターで購入しました。240NKでした(1NK=16円)。

ノルウェーはスカンジナビア半島の西側に位置する国です。面積38万5,199㎡、人口約510万人です。ノルウェーの首都はオスロ、外海から100kmほど奥まったフィヨルドの奥にあります。冬季スポーツが盛んで日本のジャンプ選手の葛西さんや高梨さんはノルウェーの人たちのヒーロー、ヒロインでした。

3月6日(金)ホテル近くの駅から電車で20分くらいの場所にある「Fossheim」(フォサエム)を訪問しました。

障害者の一般企業への就労支援と施設内生産活動を行う民間の福祉施設です。

管理者のベアタさん(女性)、リーダーのマリットさん(女性)から案内してもらいました。

4つのサービスを提供しています。

    就労支援のサポート(定員36人、職員9人)

    APS企業に実習に行く(定員40人)

    活動的な日々(定員74人、職員25人)

    機能検査(定員10人)

 

知的障害、発達障害、行動障害がある人が利用しています。

※重度の方や暴力をふるう人は別の施設に行くそうです。

利用者はNAV(ハローワークのような機関)から紹介されてきます。

「Fossheim」は国と自治体からお金をもらって運営されています。

利用者は援助機関から手当をもらっているそうです。

作業工賃は23.5NK/時間 (1NK=16円)

→90,000NK/年 (144万円/年)までは年金を減らされず、税金も払わなくてよいのだそうです。

◎労働組合があり、賃上げ交渉もある。・・・委員もいます。

管理者のベアタさんに質問をしました。

Q:職員の専門性は?

A:介護福祉士、社会福祉士、作業技術者(電気技師)、PTその他さまざまな専門性

 

Q:就職はどのくらいで?

A:平均すると1年

 

Q:就労支援のサポートとAPS企業への実習の関連性は?

A:3か月くらい実習する

 

Q:どのような企業へ就職されるのか?

A:たくさんの企業が登録している。利用者に合わせた企業、商店、倉庫、保育園、老人ホームなどがある。

→利用者は学歴、職歴がないので中小企業へ

→大企業は実習は受けるが就職は難しい

◎交渉チームがあって企業開拓を行っているそうです。

◎雇用しなければならない法律はないが、目標はあるそうです。(強制的ではない)

→活動的な日々の利用者74人のうち商店などで働く人もいるそうです。(工賃は施設負担)

 

Q:個別支援計画の作成は?

A:NAVに提出するもの、施設の計画書はある。利用者さんとの計画書についての面談は年1回。(家族はまったく関わらない)

 

Q:利用期間は?

A:就労支援のサポートは最大3年、APS企業への実習は1年、機能検査は3か月、活動的な日々は利用期限はない。

 

Q:利用者の通所の交通手段は?

A:公共交通機関を利用。送迎などはない。

 

Q:新規の利用者差さんはどのように募集するのか?

A:ウェイティングリストがある。学校へ行ったり、見学会(4月15日予定)を行うこともある。

 

Q:オスロ市内にFossheimと同じような施設はいくつあるか?

A:15~20施設ある。ここから5キロメートル以内に5つある。

 

施設の建物は借用しているとのこと。非常に大きな施設で、作業室もそれぞれの障がいやサービスの種類によって別々に整備されていました。難民のために支給される安心袋に毛布や生活必需品を詰める作業や部品の組み立て、機械を使っての製造作業などこじんまり作業をする日本の施設とはひとまわり違う印象を受けました。



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左は管理者のベアタさん、右はリーダーのマリットさん



2025年、4月。 新たな”仲間が。・”